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いざ飛騨高山の美味しいを追求する旅へ!
グルメ
飛騨高山の人気観光地・高山陣屋の前通りに、異国の風を感じるおしゃれなカフェがあります。店の名は「cafe courier(カフェ クーリエ)」。ここは東京都東村山市出身の黒岩直己さんと、台湾出身の奥様林家瑜さんが営む、台湾家庭料理と手作り空間の魅力が詰まったお店です。
※カフェクーリエさんは6月・7月休業中です。8月6日より再開予定※詳しくは公式インスタグラムにて「courier」とは、フランス語で“宅配便”のこと。英語でも“運び屋”の意味があります。この名前には、林さんのご主人、オーナーの黒岩さんが歩んできた特別な人生が反映されています。パタゴニアなどのアウトドアブランドを買い付ける仕事をしながら、世界248カ国を旅してきたご主人。世界中の良い物を自らの目で見て、自らの手で日本に運んできた、まさに“旅する宅配人(courier)”。
「世界で出会った“いいもの”を、高山に届けたい」 そんな想いから名付けられたこの店名には、モノだけでなく、人の想いや文化も届けたいという願いが込められています。
ロゴには縄ロープのデザインが施されており、荷物の梱包と、人と人の絆を象徴しています。
カフェクーリエは、2017年10月5日にオープン。
当初はコーヒーとマフィンが中心のカフェとしてスタートしました。
しかし、コロナ禍で林さんが母国・台湾に帰れなくなったことをきっかけに、
自身のルーツに立ち返るように台湾家庭料理をメニューに加えるようになりました。
やがて、観光客の戻りとともに宮川朝市にも出店。
台湾の味は、アジアから訪れる観光客をはじめ、多くの人の心と胃袋をつかんでいきます。
※2025年5月現在のメニューです。詳しくは公式インスタグラムをご覧下さい。
半発酵の烏龍茶で、まるで花やバニラのような甘い香りが口いっぱいに広がる台湾茶の定番。
やわらかな甘みと、スッと引いていく後味が心地よく、食後の一杯にぴったり。ほっと肩の力が抜けるような癒しの味でした。
岐阜県産の豚バラ角煮の旨味がもち米にしみこみ、椎茸、干し海老、筍、栗などが贅沢に詰まった台湾の定番料理。冷凍お持ち帰りも可能。
竹の皮を剥がすと、湯気とともに立ち上る香ばしい香り。ひと口頬張れば、もち米のもっちり感と角煮のとろける食感が広がり、甘く煮た栗や筍のアクセントも絶妙。ボリュームもあり、満足度◎。
豆腐のような食感のヘルシーデザート。タピオカ団子、はと麦、緑豆、金時豆などをトッピングし、きび砂糖のシロップをかけて提供。※季節でトッピングは変わります。
口に含むと優しくほどけていく豆花の食感と、さまざまな豆の個性豊かな歯ごたえ。甘さは控えめで、毎日でも食べたくなるやさしさがあります。
台湾の屋台では定番のストリートフード。小麦粉と葱を練り込んだ生地を香ばしくごま油で焼いた、シンプルながらクセになる味。
サクッとした表面に、ふわりと香る葱の風味。噛むほどに生地の旨味が感じられ、小腹が空いたときにぴったり。日本にはあまりない味で、新鮮でした。
料理に使う食材には、林さんの強いこだわりが感じられます。ちまきに使用するもち米は、地元の「たかやまもち」という品種を朝市で仕入れ。豚肉は白川郷のブランド豚・結旨豚など、なるべく飛騨産のものを使用しています。
また、季節限定メニューとして、夏は飛騨桃ソーダや台湾かき氷、冬は黒米ぜんざいなども登場。地域の旬の素材を台湾の感性で調理することで、ここでしか味わえない一皿が生まれています。
カフェクーリエの空間は、その約90%が手作り。内装には、林さん夫妻が以前住んでいた長野県の廃校になった小学校の廃材を活用。カウンターや本棚に学校の床材や梁の木材が使われ、懐かしさと温かみのある雰囲気を醸し出しています。
イスには飛騨の家具が使われ、「古い物は良い物である」というオーナーの哲学が、店内の隅々に息づいています。大きな窓から差し込む光が、時間の流れをゆっくりと感じさせてくれます。
ある日、お店にいらしたお客様が、テイクアウトで角煮ちまきをお買い求めくださいました。後日、その方のおばあさまからお電話をいただいたのです。
「実は昔、台湾に住んでいたことがあって……」と、懐かしそうに当時のことをお話しくださいました。
戦後の台湾の街並みや、屋台の香り、暮らしの記憶へと広がっていきました。林さんも胸がいっぱいになり、まるで時代を越えた心の対話がそこに生まれていたようでした。
おばあちゃんはすでに90歳を迎えられており、「もうこんな年になって、こんな素敵な出会いがあるなんて思ってなかったわ」と、しみじみと喜んでくださったのが印象的でした。
それからは、こちらから角煮ちまきをお届けに伺うようになり、少しずつ距離が縮まっていきました。
普段は足がお悪く、なかなか外出も難しいというおばあちゃんですが、なんとこの前の母の日には「頑張ってみる」とお店まで足を運んでくださったのです。
その姿に、私たちのほうが胸が熱くなりました。
料理を通して、こんなふうに人と人がつながっていく――
それが「cafe courier」で一番大切にしていることかもしれません。
高山の皆さんが私たちをあたたかく迎え入れてくださったこと、本当に感謝しています。
その気持ちに応えるためにも、丁寧に、真剣に、料理を作り続けていきたいです。
高山に来てくださる観光客の方が“また来たい”と思ってくださるように、そして高山という町がもっと好きになってもらえるように、これからもがんばります。
台湾の空気を感じる音楽、どこか懐かしい木の温もり、そして林さんの笑顔。
すべてが、ここでしか味わえない“旅の途中の安心感”を与えてくれました。
取材中、お店を訪れた人たちが、笑顔で「ありがとう!高山に来たらきっとまた訪れます」と言いながら帰っていく光景を、何度も目にしました。
それは、お腹だけでなく、心まで満たされる体験だったからこそ。
cafe courier(カフェ クーリエ)——
ここには、世界を旅した「courier」が運んできた、たくさんの“いいもの”が詰まっています。
INFORMATION
飛騨高山の街歩きにちょっと疲れたら、ぜひ立ち寄っていただきたいのが「cafe courier(カフェ クーリエ)」さんです。
やさしい台湾の家庭料理と、ほっと和む空間が心も体も癒してくれます。特に、店主の林さんが手がける「角煮ちまき」は、一口食べれば忘れられない味。
お客様の中には「台湾に行った気分になれる」と喜ばれる方も多く、私たちスタッフもよくおすすめしています。
旅の途中に“自分に戻れる”ような時間を、ぜひ体験してみてください。
※この情報は2025年5月取材時の情報です。
この記事を書いた人:ひだホテルプラザKさん
JR高山駅から徒歩5分。
ようこそ魅力あふれる街 飛騨高山へ。
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