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自然の美しさと伝統文化が融合した飛騨高山
観光

春の空気がふわりとやわらぎはじめるころ。
飛騨一宮の水無神社では、女性の幸せと五穀豊穣を祈る「生きびな祭」が静かに、そして華やかに行われます。
平安装束をまとった“生きびな様”が春の光の中をゆったり歩く姿は、まるで古い物語から抜け出してきたよう。
優雅な所作に心がそっとあたたまり、長い冬を越えた飛騨に春が訪れたことを感じさせてくれます。
行列や餅まき、ひな人形展示など、境内は一日中 春の賑わいに包まれます。
“飛騨らしい春”に触れたい方に、ぜひ訪れてほしい行事です。

寒さが長く続く飛騨地方では、旧暦に近い4月初旬が「ひな祭り」の季節とも重なります。
春を待ち望む地域の気持ちをそっと映すように、この日に“生きびな様”が誕生します。

生きびな祭は、戦後「女性の気品と幸福を祈る」ために始まったお祭り。
今では 女性の幸せ と 五穀豊穣 を願う、春の大切な行事として親しまれています。
飛騨らしい素朴さと、雅な装束の美しさが出会う、とてもあたたかな祭りです。

毎年選ばれた未婚の女性9名が、皇后や内裏、五人官女に扮して“生きびな様”となり、
赤鬼・青鬼、巫子、稚児たちとともに参拝者の前をゆっくり進みます。
歩くたびに衣の色が揺れ、風にふわりと馴染むその姿は、見る人の心まで優しくしてくれます。

行列だけでなく、境内のあちこちに春を楽しめる企画が広がります。
本殿では神事が行われ、コーラスや「浦安の舞」が奉納されます。
静けさの中に流れる舞の所作が、春の神社にしっとりと溶け込みます。

生きびな様による「小菱餅」「繭だんご」の餅まき。
当たりくじ付きのお餅もあり、引き換えで特産品を受け取れるのも楽しみのひとつ。
境内では土びなや享保びななどが展示され、春への期待を感じさせてくれます。
地元の味や手仕事に出会えるのも、この祭りならでは。

生きびな祭の日は参道がいつもより柔らかく華やぎ、
写真を撮る人、親子連れ、観光客がのんびり行き交います。
装束の色、春の光、神社の深い緑がまざり合う景色は、どこを切り取ってもやさしい一枚に。
写真が好きな方にもおすすめの時間です。


生きびな祭は派手さよりも、“やわらかい心地良さ”が残るお祭りです。
春の始まりに、ゆったりとした時間を過ごしたい方、飛騨のあたたかさに触れたい方にぴったり。
そっと始まり、静かに春を連れてくるこの日。
飛騨一宮の水無神社で、あなたの春もはじまりませんか?
INFORMATION
生きびな祭では、春の柔らかな光に包まれた町を、華やかな衣装の生きびな様たちと一緒に歩くひとときが格別です。優雅な所作や笑顔に心がほっと和み、餅まきやひな人形の展示も楽しめます。町全体が春色に染まり、参拝や町歩きをしながら写真を撮るのもおすすめです。少し早めに神社に向かうと、混雑を避けてゆったりと祭りの温かい雰囲気を感じられます。
※この情報は2025年11月現在の情報です。
この記事を書いた人:ひだホテルプラザKさん

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